2005山岳グランフォンドIN吉野参加報告書

おじサイクル

日  時:2005/7/24(日)
天  気:曇天から時折晴れ間あり、午後から雨天土砂降りへと変化
参加者:私G、HI氏
目的地:奈良県サイクリング協会主催 

『紀伊山地の霊場と参詣道』世界遺産登録記念事業 第2回山岳グランフォンドIN吉野

【コース概要】100kmショートコース参加
7:00吉野観光駐車場〜R370〜県道16〜高見川沿い〜東吉野役場〜丹生川上中社〜
(峠道へと)〜東の川越〜(稜線伝い)〜白屋越〜足ノ郷越〜武木〜湯盛温泉杉の湯を高原川沿い
〜五番関峠トンネルまで上り〜洞川温泉へと下り〜新河合トンネル〜新笠木トンネル〜
県道48〜地蔵トンネル〜県道257(才谷吉野線)〜吉野帰着
100kmショートコース→64名、150kmロングコース→81名、180kmスーパーロングコース→179名府県別参加者(総計:304名 内15名女性)  1位大阪府(101名)、2位奈良県(56名)
3位愛知県(32名)、4位京都府(26名)、5位兵庫県(25名)、6位三重県(16名)、オランダ(1名)他

地図と高低差図


    

5:30から受付、主催者挨拶・大会説明の後7:00よりスーパーロングコース・179名より10名ずつ順次スタート。
(コース図こそあるものの)これから走るコースがどんなものかも知らされず、わくわくしながら、順番を待ち、
走り始めて20kmは、高見川沿いの甘い勾配を淡々と景観を楽しみながら楽々と走りますが、
その先に待ち構えていたのは、昨年には無かった『魔の坂』『激坂』。
8時辺りから、昼食エイドステーションまでの13時まで延々急勾配をひたすら上ることになるとは、
誰も知らされていなかった。
しかし、参加者全てがこの関門激坂を通過するわけですから、皆さん、驚く健脚ばかりです。

    


↓昨年もお会いした、特別参加のスティーブ&エミコ(シール夫妻)
彼女との再会を挨拶でかわし、さあ、10名ずつのスタートです。
この先、激坂が阻み、彼女らと言葉を交わすことなく終わってしまったのは残念です。
昨年の『おっちゃんたち頑張って!』がなつかしいです。
彼女のことを後に知ったわけですが、元気になって本当に良かった!
『貴女たち夫妻こそ、世界走破へむけて頑張れ!』と、エールを送りたい。

  

300余台が整然と並ぶと、それなりに圧巻です。

      

    

淡々とした川上への甘い勾配を走り、その後、30km付近から第一の激坂が、行く手を阻みます。
先に走っているはずの方々が、順位を落とし始め、ショートコースへ余儀なく変更されてしまう方々が出始めます。
中には、150kmエントリーから100kmへと変更した方でさえも、上りきれず、ロード靴を脱ぎ、
靴下姿で押して上がる姿を、目にします。彼、曰く『乗鞍ヒルクライムよりキツイ』と。
MTBでさえも、押しています。練習していない方々には過酷な坂だったようです。
180kmスーパーロングコースエントリーの女性も、顔色無く、汗を流しながら押して歩く姿に言葉もかけられず、
我々に抜かれてしまいます。言葉をかけましたが、無言の返事でした。
関西から参加されていた男性は、糖尿病を患い、自転車での健康回復・体力向上で今回参加してみえましたが、
『糖尿病患ったもんが、こんなキツイことしてたら、よけいに、悪〜なるは!』と、汗びっしょりで、
関西弁で話しておられました。ここは、笑っていいのか、考えてしまいます。
毎週の成果があってか、最終組15名で出発したにも関わらず、自然に、前へ出ます。
↓まほろばレーシングクラブ所属の女性です(名前はわかりません)。
細い体で、汗もさほどかかず、淡々?と上ります。
上りを一緒に走り、なかなか感じの良い彼女でした。

    

↓給水ポイントにも関わらず、用意されていた水・バナナが先に走った200名に飲まれてしまい、
これには、憤慨します。
しかたなく川の水を頭からかぶり冷却します。このポイント手前では、健脚組の方が、痙攣故障で倒れており、
結局、サポート車で運ばれたようです。やはり無理と自信過剰は禁物です。

    

↓第一の坂と第二の坂の間の撮影です。場所はわかりませんが、金属モニュメントがありました。
我々まだ余裕があります。第二の坂は昨年も走りましたが、午前中に二つの峠越えは、心身ともに疲労困憊します。

    

↓上りが徐々にきつくなり、かなり高度を稼ぎます。

    

五番関トンネルを過ぎると、やっとエイドステーションです。
用意されていたのが、柿の葉寿し、おにぎり、パン、バナナ、飲料水。この疲れた体に名物柿の葉寿しが、美味しく、これで十分でした。しかし、そうこうしている内に、暗雲垂れ込み、雲行き怪しくなり、
あっという間に、雨脚が強くなり、この先の走りに支障をきたします。
エイドステーションまでひたすら上った分だけ下りになり、雨が降る中での下りです。
ブレーキの利き具合も良くなく危険が伴います。
ゴール手前10kmの給水ポイントでの大会役員の方との話しですが、今回のコースは誰もが、それなりに、かなりきつかったようですが、180kmエントリーの方々は、我々よりさらに険しい峠越えがいくつもあるようで、
その分、長距離コースには、つわものが集まったとのことです。
我々がゴールしたのが15時頃ですが、ほぼ同時刻、180km走破組が、
平然とした顔で、どんどん帰着した姿を目の当たりにすると、驚きと、信じがたい光景です。
皆さん、恐ろしい鋼の脚をお持ちで、すごいとしか、言いようがありません!
そんな中で一人紹介しますが、我々、前泊した際に、ご一緒した50歳(↑)のお一人で参加された、
きゃしゃな女性でしたが、朝食の際には戦闘態勢で気合十分!GIOSのブルーカラーシャツに身を固め、
その方が、ゴール直前で、並み居る男性をごぼう抜きでゴールした姿を拝見した際は、驚きしかありませんでした。
『あの、女性、180kmエントリーだったのだ』『まだ、余力で、抜きかけている』と。
目が点とは、このことでした。
走っている際は、自分の限界を試しながらでしたが、ゴール後は、信じがたい光景で足がすくみ、
今回のエントリーは、様々なことを学び終えました。
来年の参加は微妙ですが、走り終えた満足感・充実感は、いつもより勝り、気分良く帰宅しました。
大会関係者の方々、有難うございました。この場をもって、厚くお礼申し上げます。